マインドフルネス&スキーマ療法(認知行動療法)③
どーもまつまつです!!!
今日は認知行動療法のまとめの中で
マインドフルネスとスキーマ療法
についてまとめていこうと思います!!!
第3弾です!!!
このまとめには以下の本を参考にしています。
ケアする人も楽になる マインドフルネス&スキーマ療法 BOOK1
- 作者: 伊藤絵美
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2016/09/09
- メディア: 単行本
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では行ってみましょう!!!
目次
過去の記事
スキーマ療法の2つのモデル
そして、そのスキーマ療法のアプローチには「オリジナルモデル」と呼ばれる、早期不適応的スキーマ理解と回復に焦点をあてる方法と、「モードモデル」と呼ばれる、スキーマモードという概念を中心とするアプローチ方法がこの本では紹介されています。
オリジナルモデルのスキーマ療法
「オリジナルモデル」は従来のスキーマ療法における中心的なアプローチになります。
自らの持つ早期不適応的スキーマを理解する
まず自らの持つ早期不適応的スキーマを理解します。それを理解するには、自分の生まれ、育ってきた過去を振り返ることが必要になります。
ここでの早期不適切的スキーマの背景には「中核的感情欲求」があるとされ、ジェフリー・ヤング氏は以下の5つのパターンに整理しています。
1、愛してもらいたい。守ってもらいたい。理解してもらいたい。
2、有能な人間になりたい。いろんなことがうまくできるようになりたい。
3、自分の感情や思いを自由に表現したい。自分の意思を大切にしたい。
4、自由にのびのびと動きたい。楽しく遊びたい。生き生きと楽しみたい。
5、自律性のある人間になりたい。ある程度自分をコントロールできるしっかりとした人間になりたい。
これらの中核的感情欲求が何らかの形で満たされなかったり、傷つけられた時、早期不適応的スキーマが形成されるとヤング氏は仮定しました。しかし、そこにはその人が生まれもって持つ、「気質的特徴」(生まれつき人懐こい、生まれつき人見知り)も影響を与えることがあります。
早期不適応的スキーマ、5領域18種類
ヤング氏は早期不適応的スキーマを以下のように5領域、18種類に分類しています。
第1領域 人との関わりが断絶されること
「愛してもらいたい。守ってもらいたい。理解してもらいたい。」という中核的感情欲求が満たされない場合のスキーマ。
1、見捨てられスキーマ
2、不信・虐待スキーマ
3、「愛されない」「わかってもらえない」スキーマ
4、欠陥・恥スキーマ
5、孤立スキーマ
第2領域 「できない自分」にしかなれないこと
「有能な人間になりたい。いろんなことがうまくできるようになりたい。」という中核的感情欲求が満たされない場合のスキーマ
6、無能・依存スキーマ
7、「この世には何があるかわからないし、自分はそれらにいとも簡単にやられてしまう」スキーマ
8、巻き込まれスキーマ
9、失敗スキーマ
第3領域 他者を優先し、自分を抑えること
「自分の感情や思いを自由に表現したい。自分の意思を大切にしたい」という中核的感情欲求が満たされない場合のスキーマ
11、自己犠牲スキーマ
12、「ほめられたい」「評価されたい」スキーマ
第4領域 物事を悲観し、自分や他人を追い詰めること
「自由にのびのびと動きたい。楽しく遊びたい。生き生きと楽しみたい。」という中核的感情欲求が満たされない場合のスキーマ
13、否定・悲観スキーマ
14、感情抑制スキーマ
15、完璧主義的「べき」スキーマ
16、「できなければ罰されるべき」スキーマ
第5領域 自分勝手になりすぎること
「自律性のある人間になりたい。ある程度自分をコントロールできるしっかりとした人間になりたい。」という中核的感情欲求が満たされない場合のスキーマ
17、「オレ様・女王様」スキーマ
これらの自分のもつ早期不適応的スキーマを理解した後は、それらのスキーマを手放し、新たなスキーマを手に入れていく段階に移ります。
モードモデルのスキーマ療法
従来のオリジナルモデルでは間に合わなく、特にあまりにも多くの早期不適応的スキーマを持つ人の場合、スキーマの数が多すぎて、かえって理解が複雑になってしまうことがあります。
ここでの「モード」とは、正確には「スキーマモード」のことであり、その時にどのようなスキーマがどのように活性化されているかを「今・ここの」自分の状態として「モード」という視点から理解し、よりよい状態に持っていこうとするアプローチです。
スキーマモードは4種類に分けられる
モードモデルで扱われる「今・ここ」のその人の状態や反応をヤング氏は以下の4つに分類しています。
1、傷ついた子どもモード
このモードは、その人の中の「小さな子ども」の部分が、傷ついて、悲しんでいたり、
怯えていたり、怒ったりしている状態を指します。
例:悲しんでいる子どもモード、泣いている子どもモード、傷ついて怒っている子どもモードなど・・・
2、傷つける大人モード
このモードは、これまでにその人を傷つけてきた大人や年長者の声がモードになったものです。
例:理不尽に叱ってくる大人モード、命令ばかりしてくる大人モード、暴力を振るう大人モード、見捨てようとする大人モード
3、いただけない対処モード
このモードは、スキーマが活性化した時の対処が、結果的に自分を助けることに繋がっていない時の状態を指します。
例:先延ばしモード、お酒に走るモード、感情を遮断するモード、自傷行為モード、自分の心を無視するモードなど・・・
4、ヘルシーモード(幸せな子どもモード/ヘルシーな大人モード)
これまで紹介したモードとは違い、何ら対応する必要のない、その人をひたすら幸せにしてくれるモードです。このモードには「幸せな子どもモード」と「ヘルシーな大人モード」があります。
幸せな子どもモード
その人の中の「小さな子ども」がハッピーでいる状態です。
例:喜んでいる子どもモード、安心しているモード
ヘルシーな大人モード
その人の中の「ヘルシー(健康)な大人」の部分が、物事や他人の言動をマインドフルに受け止め、落ち着いて対処しているモードです。
モードモデルのスキーマ療法の進め方
モードモデルのスキーマ療法の進め方はざっと以下の通りに紹介されています。
1、傷ついた子どもモードの存在に気づく
2、傷ついた子どもモードの気持ちや言い分に耳を傾け、子どもモードを癒す
3、傷つける大人モードと闘い、傷ついた子どもモードを守る
4、いただけない対処モードに気づき、そのモードから抜け出す
5、幸せな子どもモードを育む
6、ヘルシーな大人モードを作る
7、ヘルシーな大人モードを自分の中の中心的なモードとして強めていく
8、ヘルシーな大人モードに助けてもらいながら自分を幸せにしていく
次回はマインドフルネスでの実際の「ワーク」を紹介できればと思います!!!