経済は感情で動く②
どーもまつまつです!!!
今日の記事は以前にも紹介した
マッテオ・モッテルリーニ氏の
経済は感情で動く
です!!!
- 作者: マッテオ・モッテルリーニ,泉典子
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2008/04/20
- メディア: 単行本
- 購入: 40人 クリック: 617回
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なんせ初めて読む分野のことなので、気づくことがたくさんあり、パートごとに分けて記事を書いている最中です。
パート1はこちら
ではパート2いってみましょう!
自分自身を知れ
・相対的リスクと絶対的リスク
・自信過剰がはめる罠
・読みを誤る
・相対的リスクと絶対的リスク
様々な場面で使われている統計。それは見方によっていろんな風に読めます。
例えばある最新の研究を知らせる記事に
「コレステロール値が高い人はそうでない人に比べて、心臓発作を起こす確率が50%高い」と書かれているとします。もし、コレステロール値が高い人がこれを読んだら、不安や心配が明らかにますにではないでしょうか?
しかし、別の見方をするとこう変わります。
予測によれば、コレステロールのレベルが正常な50歳の人100人のうち、その後10年間に心筋梗塞を発症する人は4人である。一方同年齢でコレステロール値が高い人の場合、発症する人は6人になる。
このように、最初に記事書かれていた50%という数字は、コレステロール値が高いと、その後10年の100人中の発症者数が4人から6人に上ることを別な表現でしたものであるとわかります。
この中での発症者が4人から6人(50%増加)になることは「相対的リスク」にあたり、100人に対して4人が6人になる(2%増加)になることは「絶対的リスク」にあたるとこの本では言っています。
こういうことがわかっていれば、むやみに不安にならないで、数字が実際何をいっているにかをよく考えることができるとこの本ではいっています。
この本では教訓として、新聞やテレビの報道を見るときに、各種の統計数字については、母体数がどれだけあるか、%表示であるならば実数に、実数表示であれば%表示に置き換える頭を持とうと言っています。また、%表示を見たら、残りの%が何なのかを問いかけることで、事の本質を見抜け、最初の受けた印象とは異なり、騒ぐようかことではなくなるかもしれません。
・自信過剰がはめる罠
自信過剰を表すものにこんなものがあります。
スウェーデンで行われた調査で
「あなたの車の運転能力はどれほどですか?結構うまいと思いますか?他の人と比べて平均以上ですか?それとも平均くらいでしょうか?平均より低いと思いますか?」
の質問が広範囲にされました。結果は1/3が平均以上で、1/3が平均、1/3が平均以下という結果になるでしょうか?
結果は90%の人が自分を平均以上だと答えたのです!!!
しかし、このような結果は他の調査でも現れて、「自分は平均以上に頭がよく、正直で、偏見を持たない」とし、アメリカの高校生にした調査では70%もの生徒が、自分にはリーダーシップの能力が平均以上あると答え、平均以下と答えたのはたった2%だったそうです。
ここで古典を引用すると、かの孔子が言った言葉の中に
本当に知っているということは、知っていることを知っていると知り、知らないことを知らないと知ることにある
があります。
こう考えると、皆自分の知識を歪んで捉え、だいたいにおいて過大評価していることがわかります。
自分の持っている知識は意思決定に大きな影響を及ぼします。ここで押さえるべきは、自分の知識の範囲は自覚しておく方がよく、そこを参照点にし、ある選択が適切かそうでないかを考えていく方がいいとこの本では言っています。
・読みを誤る
私たちを誤った方向に導くのは、困ったことに、過去の経験ではなく、未来の経験の先取りもまた誤った判断に導くことがあります。すでに知っていることだけでなく、これから知ることまで過大評価してしまうことがあるのです。
それを表すのに以下のような実験があります。
A 痛いほど冷たい水に60秒の間手を浸している
B 痛いほど冷たい水に90秒の間手を浸している。初めの60秒間の温度は変わらないが、次の30秒間は温度が少し上がり、いくらかは和らげられる
あなたならどちらを選びますか?
もちろん苦痛が少ないAを選ぶと思います!!!
しかし、カーネマンが参加者にお金を払って、AとBの両方の経験をしてもらったあと、この二つのうちどちらならもう一度してもいいかと尋ねたところ、80%以上の人が、Bの方を選んだのです!!!
将来の経験を先取りしようとするときには、苦しみが少ない方を選ぶ傾向がはっきりしています。ところが実際にAとBを経験してみると、客観的に見れば余計に苦しいはずなのに、より良い記憶が残るBの方を選んでいるのです。
このことをこの本では「ピークエンドの法則」で説明しています。
「ピークエンドの法則」では、ある経験を評価するときには、その経験の全体的な継続時間はおざなりにされ、苦痛が最も強烈だったとき(出来事の絶頂期)と最後の時間(出来事の終末期)によって判断されることと説明されています。
つまり苦痛の継続時間はあまり関係なく、苦痛のピークと最後の苦楽の度合いによって、記憶に残るというのです。
以上がパート2の自分自身を知るを読んで気づいたことでした。
自分のことを知るだけでも過大に評価してしまい、未来のことも感情が入ることで、誤った導きを自分自身にしてしまうことがあることがわかりました!!