人生100年時代の恩恵は受けられるか!? LIFE SHIFT ⑦
どーもまつまつです!!!
今日の本の紹介は
リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット氏の
LIFE SHIFT 第7弾です!!!
この本はAmazonの2017年のビジネス書大賞も受賞しており、世界的にも数多く読まれている本です。
まつまつも遅ればせながらこの本を手にして読んでみたのですが・・・
序章から衝撃的な内容が!!!
「人生100年時代」がいずれ来ることは薄々感じていたことなのですが、その影響が仕事や今後の貯蓄にも影響してくるとは!!!
長生きをすることは良い面も悪い面もあり、それに早くに気づき、行動を起こして行けることはこれからの人生を本当に左右することだなと思いました!
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目次
本の構成
この本の構成は以下の通りになっています。
序章 100年ライフ 第1章 長い生涯 第2章 過去の資金計画
第3章 雇用の未来 第4章 見えない資産
第5章 新しいシナリオ 第6章 新しいステージ
第7章 新しいお金の考え方 第8章 新しい時間の使い方
第9章 未来の人間関係 終章 変革への課題
この本を読んでいて気づくこと・まとめたいことが多すぎるので、いくつかの章に分けてこの本の紹介をさせてもらおうと思います。
第9章 新しい人間関係
寿命が長くなれば、夫婦やパートナー同士の関係はより長いものとなります。破局などを防ぐために、これまで以上の柔軟性が必要になるでしょう。
一方で、子どもの数は減りますが、高齢者は増えていきます。高齢者が若者の思考を刺激し、若者が高齢者を支える機会を作り出す。または、子育てが終わった後、友達付き合いを中心に据えた人生を送ることも可能になります。
様々な世代の人と知り合い、アイディアと情熱を共有するようになるかもしれません。
家庭での男女の役割の変化
経済学者のゲーリー・ベッカー氏は1981年に自身の著書「家族論」のなかで、「生産の補完性」という考えを土台にした理論を提唱しました。それは、夫と妻がそれぞれ市場と家庭での活動に特化することにより、別々に生活するよりも生産性を高めるというものです。
従来の3ステージの生き方では、このように男性は家族を支えるために仕事でお金を稼ぐことに特化し(有形の資産を築くこと)、女性は子どもを育て、温かい家庭を築く役割に特化(無形の資産を築くこと)で完結していました。
しかし、女性の社会進出が進むこと、長寿化が進むことで、今までの性別役割分担の重要性と説得力が低下してきているのです。
また、掃除機、洗濯機、食器洗い機、調理済みの食品などの普及や、男女の賃金牡蠣探し台に縮小してきていることにより、必ずしも女性が家事に専念しなくてもよく、夫婦二人が同程度の所得を得られると期待できれば、片方がもっぱら家庭に専念しなくてもよくなってきます。
では、今日パートナー同士のの関係で重要性がましているものは何か?それは「親密さの変容」であり、言い換えれば純粋な関係や双方に恩恵をもたらす関係、常に二人の間で調整を重ねていく関係です。
また、経済的な面で考えるとこれからのパートナー同士で重要なのは「生産の補完性」ではなく、「消費の補完性」であり、経済的に二人で一緒の方が安く済むからです。
それに加えて重要なのが、リスクの分散の効果です。何らかの理由で所得が途絶えた時、経済的にお互いを支えられることも重要になってきます。
これから長い人生の中で、キャリアを中断して、生産性資産を築こうとする時、パートナーとの緊密な協力関係があれば格段にそのことを実行しやすくなります。お互いに役割を交代したり、大きな移行期間の時もどちらかが所得を維持することで、生計を立てていけるのです。
子育ての選択肢
次は「子ども」についてです。
長寿化が進み、人生全体の子育てを占める割合が小さくなるとはいうものの、融通が効かない点があります。それは「女性の妊娠可能年齢」です。技術の進歩などにより、妊娠できる年齢がのびることは間違いありませんが、少なくとも子どもを作れる期間洗礼の制約を受けてしまいます。
20年前に比べて今の若者たちの子どもを作りたいと考える人の割合が増えています。以前は「子どもを作りたい」と答えた人は78%であったのに対して最近では、42%まで下がっています。
現在の女子学生の1/3はパートナーを持ってから、伝統的な性別役割分担通りにオモトして育児を担いたいと思い、1/3は、両方がキャリアを追求したいと思い、1/3はパートナーは欲しいが、子どもは作りたくないという調査結果が出ています。
また、男性の方は、小さい頃から母親が仕事を持っていて、ワーキングマザーを身近に見て育ってきており、父親であることを通して社会に貢献できるとも思っています。そのため、従来と比べると、夫婦の両方がキャリアを追求することに対して前向きで、一家の主な稼ぎ手の役割を貫くだけでなく、子どもとも多くの時間を過ごそうと考えています。
子育てに関しては、女性が何歳でも妊娠できる時代は訪れはしないが、子作りに関する選択肢が今より広がる可能性が高く、これまでより高い年齢で少数の子どもを作る人が多くなるのではと筆者は予想しています。
男女の仕事の格差の縮小は始まっている
20世紀では、仕事の世界での女性の役割が大きく変化し、クローディア・ゴールディン氏の著書によると、仕事についている人の割合、仕事に費やす時間、業種や職種、賃金の水準の面で、男女に違いは小さくなっているといえます。
しかし、いまだに女性と男性の仕事の格差はあります。現状、夫婦両方が仕事を持っている家庭でも、家事と育児に割く時間は女性の方が多い傾向であり、この時間が均等になっていけば、伝統的な性別役割分担のあり方が変わっていくのは明らかです。
ゴールディン氏によると、いまだにある男女の賃金格差を説明する上で、主たる原因を以下の5つの点が関連すると言っています。
1、時間のプレッシャーが厳しい仕事か?
2、勤務時間をあまり自由に決められない仕事か?
3、スケジュール変更に柔軟に対応しなくてはならない仕事か?
4、チームのメンバーと常に一緒にいなくてはならない仕事か?
5、自分にしか担当できず、他の人に代わってもらえない仕事か?
以上に挙げた5つの点を満たしている仕事ほど高収入であり、しかし、柔軟性の乏しい仕事です。
仕事に柔軟性を持った働き方が必要になってきるのは女性が多いです。例えば、幼い子どもを世話したり、高齢の親の介護をする必要がある時、仕事に柔軟性が求められるからです。しかし、柔軟性のある仕事を選ぶとそれはそれで、収入が少なくなる可能性が出てきます。
しかし、テクノロジーが進歩すれば、その柔軟性のなさも解消されていくかもしれません。また、「融通性」の高い仕事を選べば、そこに男女の賃金の差は少なくなります。
今後、以前紹介したような、5.0シナリオなどが一般化してくると、キャリアを中断したり、より柔軟性のある仕事を選んだりと、男女ともに働き方が代わってくるかもしれません。そこで、ある段階では、片方がキャリアに専念し、もう片方は子育てなどを担う。そして、男女の役割を交替して、二人で複雑なマルチステージの人生を生きていくこともできるかもしれません。
多世代が一緒に住む家族
今後、長寿化が進むことにより、多世代が一緒に暮らすこと増えていくかもしれません。そのことは、子どもたちは祖父母と多くの時間を過ごせ、勤労世代は親の支えを感じられ、高齢者は自らの役割持って貢献できていると感じることが多くなっていくでしょう。異世代との関わりが寿命を延ばす可能性を示唆する研究結果も出てきているそうです。
しかし、プライバシーを確保できないことや、世代間で衝突が起きる場合もあることは弊害としてあります。
今までは、年齢別の制度が定着していたために、世代の垣根を超えて安定した関係を築くチャンスが狭まってきたといえます。今後、世代を超えた人間関係が築かれれば、年齢に関する固定概念や偏見も弱まります。このようにして、世代間の交流が活発になれば、若者にも高齢者にも大きな恩恵があることがいえます。
友人関係の変化
人類の長い歴史を通じて見ると、人生最大のイベントは出産と子育てでした。しかし
、寿命が延びれば、人生の中で子育てに費やされない期間が長くなります。その結果、友だち付き合いが生活の中心になるかもしれません。
最近の学生は友だちを重んじる傾向が強く、昔は家族に求めていたような温かみのある関係を友だちとの間に築こうとしていると言われています。
また、先ほど述べたように、世代間の交流が友人関係の上でも活発になれば、異世代に対する固定観念と偏見もなくなってくるのではと言っています。
まとめ
今回の記事では、未来の人間関係についての予想をまとめてみました。この章では、家庭の役割の変化、男女間での役割の変化、子育ての選択肢の変化、男女の賃金格差の変化、多世代が住む家族への変化、友人関係の変化を述べていました。
長寿化が進むことは、
・パートナー同士の強い結びつきの重要性
・子育てに関しては男女ともに、意識が変わってきている事
・男女の賃金格差は今後もっと縮小していき、お互いがお互いのキャリアを支えられる時代がくる可能性がある事
・多世代が住む家族が増える事で、異世代の交流が進み、双方に恩恵を得られるようになる可能性がある事
・人生の中で、子育てに費やす期間の割合が少なくなり、友人との関係が重要になっていき、その友人関係も異世代の人とも交流する事で、世代間での固定観念や偏見を取り除くことができる可能性がある事
を学ぶことができました!!!
次は最終章になります!!!