人生100年時代の恩恵は受けられるか!? LIFE SHIFT ⑤
どーもまつまつです!!!
今日の本の紹介は
リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット氏の
LIFE SHIFT 第5弾です!!!
この本はAmazonの2017年のビジネス書大賞も受賞しており、世界的にも数多く読まれている本です。
まつまつも遅ればせながらこの本を手にして読んでみたのですが・・・
序章から衝撃的な内容が!!!
「人生100年時代」がいずれ来ることは薄々感じていたことなのですが、その影響が仕事や今後の貯蓄にも影響してくるとは!!!
長生きをすることは良い面も悪い面もあり、それに早くに気づき、行動を起こして行けることはこれからの人生を本当に左右することだなと思いました!
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目次
本の構成
この本の構成は以下の通りになっています。
序章 100年ライフ 第1章 長い生涯 第2章 過去の資金計画
第3章 雇用の未来 第4章 見えない資産
第5章 新しいシナリオ 第6章 新しいステージ
第7章 新しいお金の考え方 第8章 新しい時間の使い方
第9章 未来の人間関係 終章 変革への課題
この本を読んでいて気づくこと・まとめたいことが多すぎるので、いくつかの章に分けてこの本の紹介をさせてもらおうと思います。
第7章 新しいお金の考え方
長い人生における資金計画は、多くの要素が複雑に関係し、専門知識も必要になる部分です。引退者を対象にした最近のある調査によると、70%もの人がもっとお金を貯めておけばよかったと後悔しているそうです。
どれぐらい生活資金が必要か?
第2章でも述べたように、ジェーンの場合65歳で引退後に最終所得の50%で生活しようと思えば、公的年金の減少、引退後の期間の延長などにより、勤労期間に所得の25%を貯蓄しないといけない状況にあります。そして、その割合を10%にとどめたければ、85歳まで働かなくてはいけない状況にあるぐらい、資金計画はこれからもっと重要になっていきます。
投資で儲ける?
これからの時代、「投資」によって資産を増やしていくことを考えたとしても、有名な投資家たちでも投資利益率は年平均3%にしか過ぎないのですが、このような「金融リテラシー」を持っている人と持っていない人では年間1、3%多く利益を得ているとういうデータも出ています。やはり関連書籍、セミナーで金融リテラシーを高めることは、必須であることがわかります。
投資に関して一般的な市民の人が陥りやすい特徴をいくつか紹介しています。
・株式への投資が少なすぎる。また、株式投資をしていても十分な分散投資をしていない。
・株式投資をするときに「局所バイアス」を受けやすいこと。(馴染みのある企業や近くにある企業の株式につい投資してしまう)
・勤務先企業の株式を保有しすぎること(雇用と資産の両方を同時に危険にさらすことになる)
・値上がりしている資産を売却し、値下がりしている資産を保持し続ける傾向があること
・投資資産を放置しがちなこと
が挙げられ、逆にこの落とし穴にはまっていない人は以下のことを実践しています
・リスク分散のために、投資対象を分散させ、ファンドの運営会社をいくつかに分けている
・高齢になり、引退が近づくとリスクを減らし始める
・資産計画を立てる時、資産の市場価値を最大化させることよりも、引退後に安定した収入を確保することを重んじる
自分をコントロールする
資金計画を行う際、セルフ・コントロールに苦労するケースが、多くあります。行動を実行に移すつもりはあるのに、実際にはその通りに行動しないことなどです。これは、前頭葉(長い目で見て、自分の利益になる行動をとるように指令する)と辺縁系(目先のことを優先させた判断をとるようにする)の脳の異なる領域同士の戦いで表現されます。
この両者の関係性をしばしば「ゾウとゾウ使い」で表現されます。ゾウ=辺縁系で、ゾウ使い=前頭葉で例えられ、ゾウとゾウ使いが同じ方向を向いているときはいいですが、両者が違う方向を向けば、結局はゾウ=辺縁系の意向が通ってしまうのです。
経済学的にはこのような現象を「双曲割引」で表現されています。この考え方は、人は遠い将来のことに関しては辛抱強いが、近い将来のことにはせっかちになるのです。このような現象のおかげで、将来の資金を貯蓄してくこおとは困難になるのです。
そして、このプロセスに落ちいてしまう要因としては、未来の自分に対して責任を持って行動できないこと、未来の意思決定により計画を変更できてしまうこと、短期的な忍耐の弱さと長期的な忍耐の強さが衝突してしまうことが挙げられます。
そして、このような状況に陥ってしまうのを防ぐ方法が以下に挙げられています。
・未来の自分と現在の自分の「対話」を生み出して「行動ナッジ=背中を押す」で未来の自分に責任を持つ。例えば、80歳になった自分が隣にいるかのように想像して、今何をすべきかを考える。
・長期的な計画を貫くことを優先させて、お金に関する決定を自動化してしまう。例えば、毎月一定の金額を普通預金から、定期預金に移すようにして計画を貫く
また、金融リテラシーとりわけ、分析能力は老化とともに低下することが明らかなのであり、若い頃は分析力があっても、金融商品に関する経験と知識が乏しいので、この二つの総和が最も大きくなるのは40〜50代が一番金融に関する判断能力が最も高まると言われています。
まとめ
今回は「人生100年時代」を迎える中で、最も重要な問題である「お金」の問題を再度取り上げました。
やはり、「お金」のことに関しても難しくて複雑だからというような理由で、専門的なスキルや知識をつけることから逃れてはいけず、心理学的・経済学的にも長期的な資金計画を立てるのが困難なこともありますが、それを逆手にとって、少しでも貯蓄を増やしていく方法は何か?
ということが、詳しく載っていたと思います。
次は「お金」を同じぐらい大事な「時間」についてまとめたいと思います。