人生100年時代の恩恵は受けられるか!? LIFE SHIFT ①
どーもまつまつです!!!
今日の本の紹介は
リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット氏の
LIFE SHIFT
です!!!
この本はAmazonの2017年のビジネス書大賞も受賞しており、世界的にも数多く読まれている本です。
まつまつも遅ればせながらこの本を手にして読んでみたのですが・・・
序章から衝撃的な内容が!!!
「人生100年時代」がいずれ来ることは薄々感じていたことなのですが、その影響が仕事や今後の貯蓄にも影響してくるとは!!!
長生きをすることは良い面も悪い面もあり、それに早くに気づき、行動を起こして行けることはこれからの人生を本当に左右することだなと思いました!
目次
本の構成
この本の構成は以下の通りになっています。
序章 100年ライフ 第1章 長い生涯 第2章 過去の資金計画
第3章 雇用の未来 第4章 見えない資産
第5章 新しいシナリオ 第6章 新しいステージ
第7章 新しいお金の考え方 第8章 新しい時間の使い方
第9章 未来の人間関係 終章 変革への課題
この本を読んでいて気づくこと・まとめたいことが多すぎるので、いくつかの章に分けてこの本の紹介をさせてもらおうと思います。
序章 100年ライフ
この本の序章では、近年平均寿命が急激に伸びてきており、1世紀前生まれた子供が105歳まで生きる確率が1%出会ったのに対し、今日に生まれた子供は105歳まで生きる確率が50%にも上ると予測されています。
その「人生100年時代」の恩恵を受けるためにはどうすれば良いのか、何が変わるのかを紹介しています。端的に言えば人生は「マルチステージ化」するということです。
従来の教育・仕事・老後の3ステージに渡るものではなく、様々な人生の新しいステージが出現し、家庭や仕事の関係性も大きく変わっていくのです。
そしてそこにはロールモデルはなく、自らが開拓・実験してこの時代を切り開いていかなくてはいけません。
そのためには政府もこの「人生100年時代」の課題を検討していく必要があるとこの本では言ってます。
第1章 長い生涯
先ほども述べたように、最近生まれた子どもたちは、その中でも100年以上生きる確率が過半数を超えるのです。これは日本だけでなく、世界的にもその傾向が見られています。
平均寿命の上昇は10年ごとに2〜3年ずつのペースで伸びてきており、このペースは今も衰えることなく、平均寿命が上昇しており、今後もさらに伸びていくことが予想されます。
その理由としては
・乳幼児の死亡率の改善
・中高年の慢性疾患、特に心臓血管系の病気と癌の対策が進んだこと
・高齢にまつわる病気の克服
などが挙げられます。
この平均寿命の上昇は、世界的にも起こっているとのべましたが、実は途上国と先進国の間でも関係なく、起こってきています。
平均寿命が伸びるのに従い、「健康でいられる」期間も多くなります。つまり不健康な期間が少なくなっていくというのです。
ある人が「不健康」でいる指標として、「日常生活動作(ADL)」(入浴、排泄、食事などの日々の生活に大きな影響を及ぼす動作)を用いて様々な研究がなされてきました。
アメリカの研究では、1984年〜2004年の20年間に体が不自由とされる人の割合は22%から12%に低下しており、95歳以上の人の場合にもこの割合は53%から31%に減っているデータがあります。
第2章 過去の資金計画
この章では長寿化に伴い、重要な事柄の一つ「お金」のことについてのべられています。
ここでは3人の生まれた年の違う人物が登場してきており、その人たちが直面するシナリオを紹介しています。
紹介人物は、ジャック1945年、ジミー1971年、ジェーン1998年生まれの設定です。
この3人の老後の人生を送るために、いくら貯金をしていくほうがいいのかを紹介しています。
条件としては3人とも以下の条件で計算しています。
1、老後の生活資金は最終所得の50%
2、長期の投資利益率は年平均3%
3、所得上昇のペースは年平均4%
4、65歳で引退して老後を過ごす予定
1945年生まれのジャックの場合
ジャックの人生も紆余曲折がありながらも20歳で働き出し、62歳まで働き、70歳でこの世を去ったとしています。
この時代には公的な年金も充実しており、勤務先の企業年金もあり、最終所得の50%の金額で生活を送るのに、個人の貯蓄としては約10%分の貯蓄で良かったのです。
勤労期間が42年であったのに対して、引退後の期間は8年であったことから計算すると、ジャックの場合、勤労期間の所得の約4、3%を貯蓄に回していれば良かったとしています。
ジャックの場合、この時代の平均寿命が70歳前後であり、引退後の期間が8年に止まったことも、好材料になっています。
1971年生まれのジミーの場合
ジミーの場合はまだ勤労期間であり、21歳から働き始め、65歳まで働いて引退するつもりであるとしています。
ここでのジャックとの大きな違いは、一つ目は公的年金が最終所得の約10%ほどまでしか受給できないということ、二つ目に企業年金が受給できないということ。それにより後の約40%を個人の貯蓄で賄わなくてはいけないのです。
この年代の平均寿命は約85歳だとして、勤労期間が44年、引退後の期間が20年間続くことを加味して計算すると・・・
勤労期間の間に所得の17、2%を貯蓄していかなければならないのです!!!
この数字はあまりにも重たい数字であり、この数字の割合を減らしたければ、勤労期間を伸ばすしかありません。
ジミーが所得の10%の貯蓄で、引退後の資金の備えをしようとすれば、70歳代前半まで働かなくてはいけない計算になります。
すでにこの傾向は起こっており、65歳以上の労働参加率は増えてきています。
1998年生まれのジェーンの場合
この年代は100歳まで生きる可能性があるので、もし65歳で引退するとしてもその期間は35年にもなります。
この頃にはより公的な年金を受給できる額が低くなりますが、ここではそれでも最終所得の10%は受給できるものとします。ここでも個人の貯蓄額はあとの40%となるとします。
このような条件で計算をするとジェーンは勤労期間の間に所得の25%の貯蓄を行わなければ、引退期間の最終所得の50%額で過ごしていけないのです!!!この数字は全く現実的ではありません。
なので、ジミーのように勤労期間の貯蓄額を10%に留めるために勤労期間を伸ばすことを計算すると・・・だいたい85歳まで働かなくてはいけない計算になるのです!!!
これは驚愕の数字ですね・・・しかも、お金の価値も変わっていくので今の時代の貯蓄が20、30年後にも同等の価値を持っているとは限りません。
このようにして、「人生100年時代」は長く生きられる代わりに、長く働かなくてはいけない時代になるのです。
しかし、一ついい点として、世帯を持っていて、パートナーも働いている方が、出費の面でも効率が良く、大人二人の世帯に必要な貯蓄額は純粋に2倍ではなく、約1、5倍に止まるとされています。
まとめ
序章100年ライフ、第1章長い生涯、第2章過去の資金計画までのまとめてみました。
いかがだったでしょうか?自分は序章から衝撃的な内容が続いた上に、自分たちの世代は、老後を過ごすために、85歳まで働かないといけないなんて!!!
著者も大学の講義でこのようなテーマを扱い、大学生たちの上記のような話をされるそうです。そうすると皆が黙り込んでしまうそうです。
このように、平均寿命が伸び、同世代の半分以上が100歳になる時代が来ていて、その時代を生き抜くために、健康、パートナーシップ、資金計画など様々な面で、将来に備えておかないといけないと痛感しました!!!