まつまつの徒然日記

どーもまつまつです。 一児の父として日々理学療法士として奮闘中です! 日々の記録やアウトプットとしてブログ始めてみました! 興味のあること ・理学療法について ・育児について ・読書について 色々更新していこうと思います! 最近の読書では(習慣化、読書法、マインドフルネス)の本を中心に読んでいます。 またオススメの本があれば教えてください!!!

経済は感情で動く③

どーもまつまつです!!!

 

今日の記事は以前にも紹介した

 

マッテオ・モッテルリーニ氏の

 

経済は感情で動く

 

です!!!

 

経済は感情で動く : はじめての行動経済学

経済は感情で動く : はじめての行動経済学

 

 

 

パート1はこちら

 

mezasematsu.hatenablog.com

 

パート2はこちら

 

mezasematsu.hatenablog.com

 

 そしてパート3

判断するのは感情か理性か

 

を行ってみましょう!!!

 

・共感の生みの親はミラーニューロン

セミとアリとハトの教訓

・のさぼるのは感情

 

 

・共感の生みの親はミラーニューロン

この本では私たちを他人と結びつける絆は、ホモ・エコノミクス(自分のためになることだけを最大限に追求するエゴイストのような)には想像もつかないほど強くて、深いと言っています。

 

この結びつきは脳の中に組み込まれていると言っても過言ではなく、それは「ミラー・ニューロン」という特殊なニューロンのおかげで生まれると言われています。

 

このミラー・ニューロンは、他人の仕草、行動、心の状態を関連付けさせ、その意味や意図を認識させるものであり、このニューロンの働きにより他人が何をしているかを知ることができるとこの本では言っています。そして、このニューロンの働きは手で物を掴むとか単純な仕草にも当てはまりますが、気持ちについても言えると言っています。

 

例えば、他人の感情を読むときには、その感情を自身が体験するときに活発になり、その神経細胞が活発になります。そのことは、色々な利点があり、危険を避けることや、一方では愛情関係を築くこともできます。

 

では例えば、他人の幸福な姿を見ると、自身の幸福なときに活発になる脳の部分が活発になるとします。しかしだからと言って、それが自身を幸せにする行動になるかといえば、それは少し違います。他人の行動や感情を、共有することはできてもそれが他人への共感に繋がるかは違うのです。

 

まだ、この分野は研究段階にあるので、この感情を共有して、共感し、行動できることで、ミラー・ニューロンのポジティブな面を強化し、ネガティブな面を後退させることも示唆しています。

 

 

セミとアリとハトの教訓

 社会生活の中では合理的な行動をとるのに、感情による無意識のサポートが欠かせません。しかし感情がかえって害になり、認知の進行を妨げ、常に非合理な結果を生んでしまう場合もあります。感情や情緒は、合理性にとっては益にも害にもなりうるとこの本では言っています。

 

感情と決定内容がうまく噛み合うためには、両方が同じ方向に向いている場合に限られており、両方が噛み合わないと、本能的で情緒的な反応が幸福の達成を妨げてしまうことになります。

 

ここではイソップ童話セミとアリ(アリとキリギリス)の物語を例に挙げています。禁煙やダイエットを始めるとき、私たちはアリやキリギリスのようになります。この2匹の異なった行動は神経科学で証明されています。

 

それは、脳の辺縁系前頭前野外側皮質の活性化です。

 

そして、利益の選択の際に引き合いに出されるのがこの本では「ハトの実験」です。

 

実験の中で、すぐに受け取れる報酬と少し先にもう少し多く受け取れる報酬を目の前にすると人は、将来を割り引いて考えてしまい、すぐ受け取れる報酬の方に走ってしまうのです(ハトの場合も同じような結果になった)。

 

このように「少ないけど今」と「多いけど後」との間にある優先順位が変わってしまうことを「時間的な選好の逆転」とこの本では言っています。

 

・のさぼるのは感情

最近の発見では、合理性に関する繊細な神経生物学的作用がわからない部分はありながらも、いくつかのことは判明しています。

 

そこで生まれたのが、「神経経済学」で、神経生物学から見た私たちの行動の理論から出発して、経済における選択の理論を作り上げようとする試みです。

 

自律神経系は、辺縁系などの制御中枢と、中枢から身体の内臓系や血管系などへ走る二つの神経(交感神経と副交換神経)で成り立っています。この自律神経系はある特定の感情が身体のパラメーターの修正にどうな風に介入するかを理解するための鍵だと言われています。

 

そしてそれを理解するために、「無意識の」プロセスと「管理する」プロセスとのあいだ、および情緒と認知(感情と理性)の区別が必要になります。

 

私たちの脳の大部分は無意識のプロセスをサポートするようにできています。無意識のプロセスは深く考えることをしない分、作業はすばやく、効率もいいです。その上、細分化されてはいますが、柔軟性に乏しく、意思によって管理することが困難です。

 

これとは反対に、管理するプロセスは意思によって活性化され、作業は遅いですが、柔軟性があります。自己分析によってアプローチでき、明確に把握することもできます。論理的なプロセスを踏み、作業は盛んに記憶されます。

 

私たちの日々の活動は上の2つのプロセスの相互作用で構成されており、脳内での活動箇所を特定することで、区別することができます。PETやfMRIなどの脳イメージング技法が発達することにより、様々なプロセスが特定のニューロンを巻き込んでいく様子を写し出すことが可能になりました。

 

無意識のプロセスは主に下部皮質と後部皮質を巻き込みます。特に情緒は辺縁系に結びついた構造を巻き込みます。

 

辺縁系には感情による記憶や恐怖反応に関わる部位(扁桃体)、報酬を管理する部位(線条体)、行動の感情と動機、記憶のプロセスに関わる神経中核(島、海馬、中隔核、視床、前部帯状回)が担っています。

 

「管理するプロセス」は、前頭前野皮質の前部および背外側部や一部、頭頂葉後部皮質が担っています。この部分は系統学的には最も新しく、新皮質の中でも最も優れた部分です。

 

このようにして、私たちの日頃の決定は、無意識のプロセスと熟慮的プロセス(情緒と認知)の間の絶え間ない駆け引きの結果で起こります。しかし、場合によっては、感情が新皮質を通らずに駆け引きの余地がない時もあるのです。

 

そして、この本全般で書かれてきたように、思考と感情が対立する時、優位に立つのはしばしば感情の方であるとこの本では言っています。

 

 

以上が「経済は感情で動く」を読んで気づいた点でした!!!

 

感情がしばしば、経済学的に「合理的な」判断とは違った判断に人々を導いてしまい、それはしばしば自意識においても妥当な評価とすることを阻害してしまいます。

 

そして、最近の技術で、脳のプロセスの中でも 「理性VS感情」ではしばしば感情が買ってしまうことが判明してきていることがわかってきています。

 

まさにタイトル通り「経済は感情で動く」のだと思いました。

 

この本を読んだからには、人は感情によって非合理的な選択をしてしまう危うさを認識し、そして、自分自身の評価に関しても、正確な判断が「感情」によっても妨げられる可能性が十分にあることを頭に入れながら、日々選択に対して慎重になろうと思いました。