雑談と相談で結果を出す!!!「ザッソウ 結果を出すチームの習慣」①
どーもまつまつです!!!
今日の本の紹介は
倉貫義人氏の
ホウレンソウに代わるザッソウ 結果を出すチームの習慣
です!!!
ザッソウ 結果を出すチームの習慣 ホウレンソウに代わる「雑談+相談」
- 作者: 倉貫義人
- 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
- 発売日: 2019/08/31
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
目次
はじめに
社会でのホウレンソウとは誰でも聞いたことがありますが、「報告、連絡、相談」の頭文字をとった、社会人の中では基本中の基本の言葉として広く使われている言葉であると思います。
この3つは社会で仕事をしていく上で、とての重要であり、この3つを基本的にこなしていないと、会社での信用は得られないと言っても過言でもないと思います。
自分も社会人になりたての頃は、この3つが苦手で、何度も何度も報告ができなかったり、遅くなって大変なことになったり、相談がうまくできなくて、様々な失敗を経験してきました・・・
後輩やチームを管理していく立場になってからは、やはり、後輩たちから、せめて報告だけはもらわないと収集がつかないことになる怖さを感じているので、報告の重要性は出来るだけ伝えるようにはしています。
しかし、このホウレンソウ確かに大事なことがあるのですが、経験からも少しハードルが高いものではないでしょうか?(特に報告されるがわのスタンスによるものが多いと思います。)
自分が先輩に報告・相談するときは先輩の忙しさや、話しかけやすいタイミングを図るあまりに時期を逃してしまったことが多くあります。
そんな経験をしてきているので、自分が報告される立場になってからは出来るだけ話しかけやすい雰囲気を作るようにしているのと、出来るだけ話しかけてきてくれたからにはその子の話を優先的に聞こうと心がけています。
そこで出会ったのが、この本「ザッソウ」
この本のタイトルを見た瞬間、「なるほどこの手があったか!!!」と思い即購入しました。
そんなこの本を紹介していきます!!!
本の構成
第1部 「ホウレンソウ」よりも「ザッソウ」
第2部 「ザッソウ」でチームの成果は上がる
第3部 「ザッソウ」しやすい職場の作り方
第4部 チームと人を変えていく「ザッソウ」
ですこの本も思っていたより、「雑談、相談」を詳しく説明しているので、前半後半に分けて紹介していこうかと思います!!!
ザッソウ 結果を出すチームの習慣 ホウレンソウに代わる「雑談+相談」
- 作者: 倉貫義人
- 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
- 発売日: 2019/08/31
- メディア: 単行本
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今週のお題「子どもの成長」を考えてみたらそれは「夫婦の成長」でした。
どーもまつまつです。
今日は「今週のお題」チャレンジで
「〇〇の成長」について書いてみようと思います!!!
「成長」で思いつくのは・・・
もちろん「子どもの成長」です!!!
子どもの日々の成長
まつまつには2歳になる子供がいるのですが、日々子どもの成長を感じています。
仕事から帰って、今日あった出来事を聞くとお話ししてくれるまで言葉を覚えていたり
久しぶりに公園に遊びに行くと、今まで遊んだことのないような遊具で、遊んだり、遊具を使いこなしていたり
中々の人見知りだった子が、知っている人には段々と打ち解けていったり
生まれたての頃は首も座らず、一人では何もできなかった子が、寝返りを打つようになり、座るようになり、立つようになり、歩いたり、走ったりして、今ではジャンプをしていたりなど
たった2年で様々なことができるようになったと思います。
毎日が発見で子どもと接するのが飽きない日々で、「子どもの成長」を感じています。
子どもの成長を考えた時に感じたこと・・・
しかし、子どもの成長をふと思いかえしてみると、確かに大人の方が、手助けをしたり、見守ったりして、子どもの成長を支えた部分もあると思いますが、子ども自身がじっくり観察して、それを真似したりして、どんどん子ども自身の力で、「成長していった」ような気がします。
そこで、ふと思ったのは「子どもの成長」に目が行きがちですが、我が家ではそれに伴って「夫婦が成長」していっている日々でもあるなと感じました。
妻との付き合っている頃からの関係性
妻とは付き合っている頃からほとんど「ケンカ」というものがなく、どちらかというとお互いに強いこだわりというものがなく、どちらともの相手に合わせて行くことで、衝突という衝突がなかったのかと思います。
いわゆる冷蔵庫の食べ物をどちらかが食べてしまってケンカになったり、旅行などの行き先を巡ってケンカになったりなどが全くなかったのです。
これは結婚してからも続いていて、よく、結婚式の準備はケンカがあると聞きましたが、ほとんどお互いの意見をお互いが聞いて、大きな衝突もなく、準備が進められました。
日々の生活でも自分で言うのもなんなのですが、順調であり、ケンカとは無縁の生活を送っていたと思います。
子どものが生まれてからの変化
しかし、子どもが生まれてからはこの関係性は一変しました。
やはり、お互いに慣れない環境で余裕を持つことができなかったり、話す暇がないほど毎日を過ごし、ため込んで、どちらかが爆発して、衝突する日々も出てきました。
衝突があるたびに怒り、泣いたりする日々が付き合っていた頃、新婚の時から考えると考えられないほどありました。
数々の衝突や涙を超えて気づいたこと
ここ最近になって、ようやく、お互いの言いたいことが言えるようになり、2人で解決していくためにはどうしたらいいか、意識的に相手に話すことで抱え込まなかったり、考えをお互いに共有しようと言うようになってきていると思います。
付き合って7年、結婚して5年が経ちましたが、ようやく「夫婦」としてのいい関係性になれてきたのではないかと思います。
そう考えてみると子どもができてから「子どもの成長」に目が行きがちですが、子どものことを通して「夫婦」としてお互いに成長できてきているのではないかと今回のお題を考えた時に気づくことができました。
そう言う意味では、より子どもができてよかったなと思いますし、そういった関係性になれた妻にも子どもにも感謝したいと思えました。
子ども、妻への感謝
これから、主に子どものことでだと思いますが、数々の困難や試練もあるでしょうが、その度に時に衝突し、時に共感しながら、夫婦お互いに向き合ったり、同じ方向を向いていけるような関係性ができたらなぁと思いました。
「子どもの成長」を考えてみたらそれは「夫婦の成長」でした!!!
実践やめる習慣(22週目結果発表)
どーもまつまつです!
今日は以前の記事で宣言した
実践!「やめる習慣」の22週目の結果を発表していこうと思います!!!
目次
過去の習慣の結果
今週の結果
以前の記事のように「スマホを見る時間」を減らしたいとの思いから始めたこの習慣一日のスマホの見た時間をiPhoneの「スクリーンタイム」のアプリの情報を元に載せたいと思います。
日曜日(11/17)3時間59分
月曜日(11/18)2時間8分
火曜日(11/19)2時間5分
水曜日(11/20)2時間38分
木曜日(11/21)6時間9分
金曜日(11/22)5時間39分
土曜日(11/23)4時間43分
週平均3時間50分でした!!!
先週(3時間26分)より24分増えました!!!
少し落ち着いてきました!!!
内訳では主に多い順に
DQウォークが12時間2分!!!
Youtubeが3時間45分
ネットが3時間30分
2chが1時間25分
でした!!!
大分落ち着いてきましたが、まだまだハマっています DQウォーク!!!
これが減れば以前のような使用時間に戻れそうなのですが・・・
まだまだ意志が弱いです・・・
その他の目標は引き続き・・・
「Appの使用時間の制限」を使って
2chを1日15分(←変更)
Youtubeを1日15分
ネットを1日15分(←変更)
に加えて
SNSの時間を1日15分
この制限時間を守れば計算上、1日1時間30分にできるはず!!!
引き続き家事の時間中にゲームでプラスをマイナスで帳消しにする作戦と、朝活の散歩にこのゲームをプラスする作戦でいこうと思います!!!
情けない話ですが許してください・・・
実践やめる習慣(21週目結果発表)
どーもまつまつです!
今日は以前の記事で宣言した
実践!「やめる習慣」の21週目の結果を発表していこうと思います!!!
目次
過去の習慣の結果
今週の結果
以前の記事のように「スマホを見る時間」を減らしたいとの思いから始めたこの習慣一日のスマホの見た時間をiPhoneの「スクリーンタイム」のアプリの情報を元に載せたいと思います。
日曜日(11/10)4時間46分
月曜日(11/11)4時間12分
火曜日(11/12)2時間19分
水曜日(11/13)4時間22分
木曜日(11/14)3時間7分
金曜日(11/15)2時間52分
土曜日(11/16)2時間19分
週平均3時間26分でした!!!
先週(5時間20分)より1時間54分減りました!!!
少し落ち着いてきました!!!
内訳では主に多い順に
DQウォークが12時間27分!!!
Youtubeが3時間38分
ネットが2時間30分
2chが59分
でした!!!
大分落ち着いてきましたが、まだまだハマっています DQウォーク!!!
これが減れば以前のような使用時間に戻れそうなのですが・・・
まだまだ意志が弱いです・・・
その他の目標は引き続き・・・
「Appの使用時間の制限」を使って
2chを1日15分(←変更)
Youtubeを1日15分
ネットを1日15分(←変更)
に加えて
SNSの時間を1日15分
この制限時間を守れば計算上、1日1時間30分にできるはず!!!
引き続き家事の時間中にゲームでプラスをマイナスで帳消しにする作戦と、朝活の散歩にこのゲームをプラスする作戦でいこうと思います!!!
情けない話ですが許してください・・・
マインドフルネス&スキーマ療法(認知行動療法)④
どーもまつまつです!!!
今日は認知行動療法のまとめの中で
マインドフルネスとスキーマ療法
についてまとめていこうと思います!!!
第4弾です!!!
このまとめには以下の本を参考にしています。
ケアする人も楽になる マインドフルネス&スキーマ療法 BOOK1
- 作者: 伊藤絵美
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2016/09/09
- メディア: 単行本
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では行ってみましょう!!!
目次
過去の記事
マインドフルネスのおさらい
もう一度マインドフルネスの定義について触れておきます。
マインドフルネスとは
自らの体験(自分自身をとりまく環境や自分自身の反応)に、リアルタイムで気づきを向け、受け止め、味わい、手放すこと
このマインドフルネスで重要なのは、自分の体験や感覚について、それを「良い・悪い」や「好き・嫌い」と判断せず、それらをありのままに生々しく感じ、それらの体験を受け止め、味わい、味わい尽くしたらそっと手放すというような感覚です。
体験系と思考・感情系の2種類のワークがある
マインドフルネスのワークには「体験系」と「思考・感情系」の2種類があり、体験系では「食べる」とか「呼吸をする」「歩く」というような何かをするという体験における自分自身の反応に触れていくワークです。
一方、思考・感情系ではその時々の自らの内的な体験(認知行動療法であれば、認知、気分・感情、身体反応)に目を向けて、それらの体験をあるがままに生々しく感じるというようなワークです。
体験系のワーク
レーズンエクササイズ
まずは、レーズンを1粒用意します、そのレーズンを手にとって、眺め、匂いを嗅ぎ、手のひらの上で転がし、指でつまみ、口の中に放り込み、舌先で触れ、口の中で転がし、歯で噛み、噛み砕き、噛み砕き切ったら飲み込む
というふうに「レーズン1粒食べる」という行動をスモールステップで少しずつ行いながら、その時の身体感覚を1つ一つありのまんまに感じ、描写していきます。
行動を細分化して、1つ一つ味わうワークは慣れていない人は、「もどかしい」「もっと早くに進みたい」という自動思考や気分・感情が生じるかもしれませんが、そうしたらその自動思考や気分・感情さえも受け止めつつワークを行っていきます。
食事の一口目をマインドフルに食べる
この方法は、毎日の食事の中でも行えます。しかし、レーズンエクササイズのように味わっていれば、1回の食事を食べ終えるのに、何時間かかかるかわかりません。
そこで、どの食事であれ、その1口目だけ、レーズンエクササイズのようにじっくりと五感を使って味わうワークです。
コーヒーをマインドフルに飲む
コーヒーを飲む時にでもこのワークは行えます。マインドフルネスの構えを持ってしっかりと意識してコーヒーを淹れたり飲んだりすることで、これまでよりさらにコーヒーを味わったり楽しんだりできるようになります。
嫌いな食べ物をあえてマインドフルに食べてみる
マインドフルネスの定義では物事などを「好き・嫌い」で判断せずにすべての体験を受け止め、味わい、手放すことにあるので、嫌いなものを食べる時にもマインドフルに受け止めていくワークも行っていけます。
それは「嫌悪刺激に対するマインドフルネスのトレーニング」として取り扱われ、嫌いな食べ物を食べる他、くさやの匂いを嗅ぐ、発泡スチロールを爪でギューっとひっかく、ゴカイを触ったり、ゴカイに指を噛ませたりするなどのワークがあります。
このような一見嫌いなものにまでマインドフルに向き合えるようになると、日常でのどのような体験に対して応用でき、例えば「頭痛」にもマインドフルに向き合えるようになるそうです。
感情・思考系のワーク
小さな感情に名前をつけるワーク
このワークでは、日々湧き上がる「小さな感情」を「小さな子ども」に見立てます。この「小さな子ども」でも放っておくと、何人も何百人も集まることで「大きな感情の巨人」と化し、大変なことになってしまいます。
ここでのイメージは、その子どもが集まって、巨人と化す前に、できるだけ1人1人の子どもとして、自らの感情に気づき、受け止めていくようなものです。
実際には、体験系のワークの時などに自分の感情に目を向けていき、それに名前をつけてみるのです。例えば「喜んでいる子」「くつろいでいる子」「退屈している子」「面白がっている子」「ぐずっている子」などの名前をつけます。
ここでもポジティブはOK、ネガティブはNGなのではなく、どのような感情であっても1人1人と向き合って、小さな子どもを大きな巨人にしないことが重要になります。
うんこのワーク
この「うんこのワーク」は反芻する思考(グルグル回る思考)に対して有効で、イメージを使ったワークで、自動思考や気分・感情は自分の体験を通じて結果的に出てきた排泄物(うんこ)としてみなします。
その方法は、自動思考や気分・感情の波が押し寄せてきたら、それに気づき、それを「腸の中のうんこ」のイメージに転換し、便意として感じてみます。そしてトイレに行き、それらをうんことして排便し、排便したうんこをしばらく観察してから、トイレのレバーを引きます。するとトイレがうんこを流し去ってくれるので、それをただ見ているようなイメージです。
普段でも私たちは便意を感じれば、それを否定することもなく、その便意をありのままに感じながら、トイレの中に排泄すると思います。そして、排泄したうんこを観察し、その日の体調などをありのままに感じ、推し量ると思います。そして、トイレのレバーを引いて水で流すと思います。この一連の行為はマインドフルネスの「受け止め、味わい、手放す」という一連の流れにとても似ています。
以上がマインドフルネスの実際のワークの一部である「体験系」「思考・感情系」のワークでした。マインドフルネスは実践系のワークでもあるので、実際に自分でも試してみようと思います!!!
ブログ開設半年!!!
どーもまつまつです!!!
Gメールを見て気づいたのですが、11月11日を持って「まつまつの徒然日記」を解説して半年が経ちました!!!
初めて記事を書いたのが、5月12日の「きっかけ①」
それから毎日更新をしたりしなかったりで、細々と続けてこれました!
ブログの内容としては
読書が82記事
習慣実践が38記事
徒然(日常)が19記事
子育てが3記事
理学療法が3記事
学術まとめが7記事
と合計152記事
書いてきました!!!
最近ブログの更新ペースが落ちてきているので、初心に戻って、自分のワクワクを大事にして、また精進していきたいと思います!!!
目指せ1年で300記事!!!
データ分析で探る!!「家族の幸せ」の経済学(後半)
どーもまつまつです!!!
今日の本の紹介は
山口慎太郎氏の
「家族の幸せ」の経済学
です!!!
「家族の幸せ」の経済学 データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実 (光文社新書)
- 作者: 山口慎太郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2019/07/17
- メディア: 新書
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目次
本の構成
この本の構成は
第1章 結婚の経済学 第2章 赤ちゃんの経済学 第3章 育休の経済学
第4章 イクメンの経済学 第5章 保育園の経済学 第6章 離婚の経済学
の構成になっています
この本は前半後半に分けて紹介していきたいと思います!!!
前半の記事
後半での気づき
育休は伝染する
今日男性の育休取得率は増加傾向にあり、1990年代後半、の父親の育休取得率は1%にも満たなかったのが、徐々に増え、2017年には5%にものぼります。しかし、世界的に見ると北欧諸国では、男性の育休所得率が70〜80%にものぼることに比べると、まだまだ、日本の育休所得率は低いと言わざるを得ません。
しかし、男性の育休の制度面でみると、父親が制度上認められている育休期間は52週と世界第2位であり(1位は韓国)、給付金の割合は60%近くと、北欧諸国に並ぶ水準です。この育休の週数×給付金額で育休を評価すると、OECDとEUに加盟している41カ国中、堂々の1位となるような評価をユニセフから得ています。
ここからいかに、日本の男性の育休取得が制度上は優れているのに、取得が少ないかが伺われます。
では、北欧での男性の育休取得率はどのようにして上昇していったのでしょうか?この本ではノルウェーの男性の育休取得率を例に取り上げています。
実際ノルウェーでも男性の育休取得率は低いものでした。しかし、1993年に法律で定められた育休のうち、4週を父親だけに割当て、給付金も給料と同額払われるような制度ができました。
それにより、ノルウェーの父親の育休取得率は5%から35%までに跳ね上がります。しかし、ノルウェー政府からすれば、その数字は不十分なものであり、1995年の政府白書では、その育休所得が進まない理由を「父親たちは、会社や同僚から仕事に専念していないと見られることを心配しており、職場のこれまでのやり方と違ったことをすることに対する不安を抱いている」と分析しています。
これは、日本の父親たちが抱えている悩みを一致するのではないでしょうか?同じ悩みを抱えながら、どのようにして、ノルウェーでは男性の育休取得率が2006年の時点で70%にものぼったのでしょうか?
ノルウェーでの研究では、そのプロセスを詳しく調べ、注目したのが「同僚や兄弟といった近しい人が育休を取ったことが、父親の育休取得に及ぼす影響でした。」
ある調査では、同僚あるいは兄弟に、育休を取ったことがある人がいた場合、育休取得率が11〜15%ポイント上昇したことがわかりました。
また、会社の上司が育休を取った時の部下に与える影響は同僚同士の影響よりも2、5倍も強いことがわかっています。
このことからわかることは、周りの目を気にしながら「勇気ある」父親が育休を取得し、彼らが不利に扱われないことを目にした同僚たちがそれに続く、といったメカニズムが働くようです。
こうした育休の連鎖とでも呼ぶべきプロセスを通じて、ノルウェーでは2006年には父親の育休取得率が70%に達しました。
男性の育休取得で夫婦仲は良くなる!?
父親が育休をとることで、育児負担が大きな生後間もない時期を、夫婦で協力して乗り越えることを期待する母親たちも多いと思います。では実際のところ、父親の育休取得が、その後の夫婦の離婚を減らすのでしょうか?
アイルランドの研究では、父親だけが取れる育休を2001年に導入しました。研究者たちはここに注目し、この制度変更直前に子供が生まれた夫婦と、制度変更直後に生まれた夫婦の間で離婚率が異なるかどうかを調べました。
その結果、制度変更直前に子供が生まれた夫婦は、出産5年後時点での離婚率が23%だったのに対して、制度変更直後に子供が生まれた夫婦は離婚率が17%にとどまりました。出産10年後時点で見ても、33%から29%に下がっています。この結果は、育休改革にともなう父親の育休取得が、夫婦関係の安定につながったことを示しています。
父親が育休を取ることにより、母親だけが育児に関わるのではなく、夫婦ともに関わることで不満をやわらげ、夫婦関係を良いものにすることにつながることがわかりました。
しかし、スウェーデンの調査の結果では、離婚率が上昇したことがわかっています。育休改革前後での出産3年以内に離婚する確率が、12%が13%と高くなっていることがわかっています。一方で5年以内での離婚率は変わっていません。
このことから5年以内に離婚するはずであった夫婦が離婚を3年以内に前倒しになってことがわかります。
その要因として、研究者たちは父親が育休を取ることで、夫婦でいる時間が多くなり、実はお互いに相性が良くなかったことに気づいたり、父親が育児に関わることが、父親にとって大きなストレスになったこと、家計所得が減ったことが考えられます。
児童保育は知能より、軋轢を生む問題行動を減らす効果がある
近年、保育園・幼稚園で行われる幼児教育が、世界中で注目を集めています。これまでの研究によると、幼児教育は、子どもの知能指数に限らず、意欲、忍耐力、協調性を含む、社会情緒的能力と呼ばれるものを改善し、子どもの人生に大きな影響を及ぼすことが明らかになっています。
幼児教育の効果としては、まず、「知能」に関してです。幼児教育のあるなしでは、5歳時点での知能指数、学力テストの点数は軒並み上がっています。しかし、知能指数に与える影響は8歳にもなればほぼ消えているという結果も出ています。この結果は様々な研究でも表れており、やはり、勉強はやり続けなければ、頭の良さは早晩衰えてしまうので、人間一生勉強というのは真理なのかもしれません。
しかし、40歳まで追跡調査を行うと、幼児教育は将来の高校卒業率を引き上げ、大人になってから仕事に就いている確率を上げ、所得を増やすというデータもあります。さらに、生活保護受給率を下げ、警察に逮捕される回数を減らすなど、社会生活面で大きな効果を上げたことがわかります。
このことから、幼児教育の知能に関する効果は短期的であはあるかもしれませんが、長期的にみると、非認知能力、社会的情緒能力と呼ばれるものにその成功の鍵があるのかもしれません。
具体的にいうと、周囲の人との間で軋轢を生じさせる問題行動が減らせるようになったことになるのではないでしょうか。
このことから考えると、幼児教育を行うメリットは生涯所得が増えるという、個人的なメリットだけでなく、犯罪件数の減少などの社会全体に及ぼす影響もあるということが言えます。
保育園通いは親も育てる
では保育園に通うことは子どもの発達にとってどのような影響を及ぼすのでしょうか?
この本では筆者自身が行われた調査結果をもとにその効果が検証されています。その研究結果では、子どもの家庭環境にもよりますが、言語発達に関しては、どのよう家庭環境でも発達し、多動性・攻撃性に関してもどの家庭でも改善していのですが、特定の家庭環境(母親が高卒未満の環境)での改善が著しいという研究結果が出ています。
そしてこの研究では、保育園に入れたことによる母親のしつけの質、ストレス、幸福度に関してもデータ分析を行っています。
このデータ分析からもある特定の家庭(母親が高卒未満)でのしつけの質の向上、ストレスの低下、幸福度の向上などの効果がわかっています。
その要因として、筆者は子どもを保育園に預けることで、
1、24時間子どもを見ないといけないストレスが軽減したこと
2、外で働くことで、収入が増加したこと
3、そうすることで母親の精神面が安定し、母子関係が良好になり、子どもを叩いてしまうなどの好ましくない行動を取らないようになったこと
4、保育士などの他の人の目に触れることで、体罰や虐待などの抑止力になったこと
を挙げています。
このように、保育園に子どもを預けることは、子どもの行動的な問題を減らせることだけでなく、母親の精神面としてもプラスであり、「家族の幸せ」にとっても大きなプラスであることが言えます。
「離婚率」の正しい見方
巷で離婚に関してこの言葉を良く耳にするのではないでしょうか?
「夫婦の3組に1組は離婚する」
果たしてこの言葉は真実なのでしょうか?
結婚している人1000人あたりの離婚件数でみると、1990年には1000人あたり、離婚が8、1件だったのに対して、2015年時点では16、7件と大きく増えてはいますが、「3組に1組」の計算には程遠い件数です。
ではこの「3組に1組」はどのような計算で、表されているのでしょうか?それはその年の「離婚件数÷結婚件数」であわらした時に出てくる数字なのです。
この数字はこの年の離婚・結婚の件数を扱っているので、結婚した夫婦は今年ですが、離婚した夫婦が結婚したのは過去になります。毎年ある一定の結婚件数、離婚件数で推移していくならば問題がないのですが、近年結婚件数は減少傾向にあり、離婚件数は上記の通り、増加傾向にあります。
こうすると自ずとその年の「離婚件数÷結婚件数」の割合は大きくなっていきます。
このように良く目にする数字でも、その数字の根拠や定義は何なのかをしっかりと見極め、数字に惑わされないようにすることが大事ですね。
「家族の幸せ」の経済学 データ分析でわかった結婚、出産、子育ての真実 (光文社新書)
- 作者: 山口慎太郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2019/07/17
- メディア: 新書
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